<概要・病態>
ハリネズミは盲腸がなく比較的単純な構造の消化器を持ち、嘔吐することもあります。
糞便の硬さは通常でも柔らかいが形はある程度です。
様々な疾患、ストレス、食餌の問題により細菌性胃腸炎が起こることがあります。
また、高齢では消化管腫瘍(特にリンパ腫)により下痢や血便が起こることがあります。
車酔いにより嘔吐が見られることもあります。
<症状>
軟便から下痢、水様便、血便が見られます。
また、採食量の低下などにより緑色便が見られることもあります。
食欲低下や活動性低下などのみ見られることもあります。
<診断>
糞便検査により内部寄生虫や細菌の観察を行います。
また出血がみらる場合には、レントゲン検査や超音波検査により消化管疾患、泌尿器疾患、 生殖器疾患の鑑別が必要となります。
<治療>
細菌性胃腸炎の場合には抗生剤や消化器薬の投与を行います。
脱水がある場合には皮下補液を行います。
食事はふやかしたフードなどにしてあげ、食欲低下がある場合には強制給餌を行います。